温活するならジンギスカン?!
羊肉って、暑い地域よりも寒い地域でよく食べられていると思いませんか?
モンゴルや中国北部、日本では北海道が有名ですよね。
実は、中国医学や漢方では、羊肉は身体を温める食材とされています。
漢方の考え方に、五性というものがあります。
五性とは食べ物の持つ性質のことです。
熱性・温性の身体を温める食物、
涼性・寒性の身体の熱を冷ます食物、
また、そのどちらでもない平性の食物の5種類のことをいいます。
豚肉などは平性で温めも冷やしもしないと言われていますが、肉類の中で最も身体を温める温性のものが羊肉なのです。(熱性に分類されることもあります。)
これは漢方や薬膳に触れていなければ、あまり知られていないのことだと思います。
それでも、寒さの厳しい北海道でよく食されているというのは興味深いですね!
ジンギスカンが北海道のソウルフードになったのは、偶然ではないのかもしれません。
というわけで、漢方からみても寒い季節にはピッタリの料理だということがわかりました!
冷え症はもちろん、疲れやすい人にもおすすめな理由
ジンギスカンを食べるとスタミナがついて元気になる!
と感じる人は多いはず。
漢方では羊肉(ようにく)といい、食べると身体をあたためる他に「血」や「気」を補うといわれています。
「気」というのは、やる気の気・元気の気など気力や原動力(エネルギー)のこと。
自分の「気」や「血」が足りているのか、意識したことはありますか?
普通はあまり気にしませんよね。
ここで、少しチェックしてみましょう。
さて、あなたはいくつ当てはまるでしょうか。
- 体力がなく、疲れやすい
- だるい、やる気がおこらない
- 朝が苦手ですぐに起きられない
- すぐに息切れがする
- 消化が悪く、食欲不振
- 舌が白っぽく、舌の縁が歯の跡でギザギザになっている
- 乾燥して肌につやがない
- めまい、立ちくらみがある
- 目が疲れる、視力の低下が気になる
- 爪が薄く割れやすい
- 夢が多くて熟睡できない
- 舌が白っぽく、舌の表面に亀裂が入っている
いかがでしたか?
1~6にたくさん当てはまるという人は「気虚」かもしれません。 「気虚」とは、身体を巡っている気が足りていないということ。
7~12が多い人は「血虚」という、全身に栄養と潤いを巡らす血液が不足している可能性があります。
ほとんど全部当てはまった!という人は、気も血も足りていないのかも!?
漢方では、気・血・水の三要素がバランスよく身体を巡っているのが理想的。
血の巡りや水分代謝が悪いのと同じくらい、目には見えない気の巡りも重要なのだそうです。
疲れやすくて、やる気がでない。冷え症で貧血ぎみ。
こんな人はぜひぜひ、ジンギスカンを食べて「気」「血」を補いましょう!
野菜もたっぷりと採れるので、元気をだしたいときに最適な料理です。
羊肉は歴史ある健康食
中医学の考え方が浸透している中国では、羊が身体を温めことを知っています。
なので、冬にはよく火鍋として羊肉のしゃぶしゃぶを食べたり焼き肉で食べたりと、意識して羊を食べるのだそうです。
その歴史は古く、なんと中国の漢の時代に成立したといわれる中国医学書の古典『傷寒雑病論』という書物の『金匱要略』の中にも羊肉の記述があるほどです。
2000年の歴史を持つ健康食!
先人の智恵はあなどれません。
ただし汗っかきで暑がりの人は多食を控えた方が無難とのこと。
何事もほどほどに、バランスが大事ですね。
最後におまけ
羊肉の他にも、気血を補える身近な食べ物を載せておきます。
「気虚」におすすめの食材
・雑穀類・かぼちゃ・はとむぎ・芋類・りんご・うなぎ・牛乳・牛肉など
「血虚」におすすめの食材
・ナッツ類・黒ごま・黒キクラゲ・たまご・レバー・ドライフルーツ・ほうれん草・牡蠣など